ガバナンスがない企業の行方
今回はこの内容で説明をするね!
事件が起きた要因
調査報告書の内容より、382名から取ったアンケートによると、不正な作業に関与したことのある人間が104名、それらを見聞きしたものが68名いたと記載されているよ!
不正が行われた時期は多くが昔のことだけど、問題が顕在化された2023年も不正をやっていたようだね!
アンケートの回答は「上司からの指示」、「営業所の売上のため」と会社が売り上げを優先して上司から不正な指示を出されても逆らうのが難しい状況だったようだね!
元本部長は工場長会議で車両修理案件1件あたりの工賃と部品粗利の合計金額アットと呼ばれる独自指標を重視していたよ!
修理は単価ごとの利益をコントロールできるものじゃなく、基本来たものを修復するだけなんだけど、このアットが低い工場長に対してはその理由を厳しく問い詰めるみたいだったね!
この理不尽な要求に対して不正を働くことになり、この時にD元本部長は粉飾で前倒し形状や架空売上が発覚したことで降格されたな。
結局この時不正請求が見つからず、それで別のE本部長とF部長という新体制にになって、工場長に対する厳しい叱責は少なくなったようだが、アットベースのノルマ重視が継続され、これが保険の不正請求が起きた要因とみられているぜ。
この副社長の判断で工場長や工場従業員の降格処分を頻繁に行っていて、2020年に20名、翌年15名、その翌年に12名が工場長がフロントへの降格処分を受けていて、全部で30ぐらいだからほとんど工場長を入れ替えているぜ。
ただ、環境整備点検という本部のお偉方チェックするのがあるんだが、報告書上では実写者の気分次第で採点が変わるみたいで、降格処が行われるたびに処分内容は社内のイントラネットに掲示して周知されていたようだぜ。理由が不明確なままで弁明する機会も与えられず一方的で、降格すると基本給の大幅な減額や場合によっては転勤もあったようだぜ。
年間4万件の協定件数に対して、事故の見積もり協定を扱うPTという部署の人員は最大でも20名程度しかおらず、処理も煩雑で手直しが多かったようだ。
この手直しが面倒で現場判断で勝手にやられることもあり、PTが最初の見積もりで内容を過大にする傾向があったみたいだ。
PTは1日あたり数十件の見積もり対応を行っていて、業務量は多く早朝から午前0時を過ぎることは日常茶飯事で繁忙期は帰宅さえできず、一方でが修理を必要と考えても現場の人間が縮小することがあり、それを現場の手抜き・アットの低下を招くという解釈が生まれていた。
工場従業員から聞いた話では月末に近づくと自動車板金・塗装事業を行うBP本部は、売上の低いフロントや工場長に「どうやって数字を達成するんだ」とボロクソに言われるや、工場長のグループラインでまともな職場ではおよそ使われない言葉で罵倒されることが日常的に行われていたようだ。
パワハラ
上司の意に沿わない働き方だった場合、店長や工場長からの罵倒が休日や勤務時間外にもラインで送られてくるそうです。
こういうパワハラ行為は当たり前で、洗脳のようだったと元従業員は話していたようです。
ある営業担当者は買取と販売それぞれ5台のノルマが課せられて、達成できないと「昼飯を食べるな」と叱責されたようです。
他には環境整備点検は副社長らの役員が月に一度程度点検しているらしいのですが、ドアの枠の上を指で舐めてホコリがついてたらNGや、トイレ掃除はブラシを使用せず便が出るところも手を突っ込んで綺麗にしますや、出迎えが遅い・挨拶ができないとその時点で降格らしいです。なので役員が来たらもうダッシュして挨拶に行ってたとのことです。
前日から清掃とかで準備して終わるのは早くて12時、遅くて午前2時から3時になるみたいです。
店周辺の雑草が少しでも残ってたらアウトらしいよ!
そのため社員が店の周りの土に除草剤をまいていて、7月下旬Twitterでビッグモーター店舗前の街路樹が除草剤の散布で枯れて、地元警察署か注意喚起の看板を出していたというのが投稿されて話題になり、これが複数店舗で見つかりましたよ!
記者会見時にこの件について質問を受けて、専務が「街路樹の中に生えている雑草を除草剤をまいてしまい街路樹に影響を与えたかもしれません。だけどそれ10年くらい前のことなんですが、今調査してますが現在は指導しておらず、そういう常識は併せ持ってます」と言っていたけど、Googleマップのストリートビューで除草剤をまいてるところが撮影されていて、ビッグモーター側も認めて女子更衣室とかに除草剤があったという記事もあったよ!
こういう環境下が原因か岐阜県内のビッグモーターで店長を務めていた男性が鬱病を発症して、知らない間に退職扱いになってたみたいで、この方が去年8月にパワハラを受けたことに対する慰謝料や未払いの残業代を求めてビッグモーターを提訴したけど、去年の9月男性が車でため池に転落して亡くなって両親が裁判を引き継いでいると、いたたまれない気持ちになる事件だよ!
この環境下を作り上げていたのが経営計画書と言われているな。
社是や社訓、経営理念とかが書いてある手帳で、その中の経営の原点12か条という項目でこんなことが書かれているそうだ。
「経営にはいかなる格闘技にも勝る激しい闘争心が必要」、能力と考え方という項目では「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある、今すぐやめてください」、人事については「経営方針の執行責任を持つ幹部には目標達成に必要な部下の生活与奪権を与える」、その他の規定では「結婚式は売り出し日を外して予定を組む」「社員旅行や親睦会などの会社行事の不参加者は人事評価を下げる」、「社内恋愛は二度目まで三度目は転職を勧告す」など、かなり尖った内容になっているぜ。
高過ぎるインセンティブ
不祥事が起きた要因に社員の給料もある。
一般的な中古車販売の営業などは平均年収400~600万程度で、かなりバラツキがあるみたいだ。
転職サイトでは大手のガリバーを運営しているIDOMの営業職は25歳で1年目の年収が450万円、32歳で5年目の社員の年収は945万円だ。
同じ業界で大手のネクステージは新卒2年目で596万円、30歳で789万円という事例が掲載されていた。営業職の年収レコードが1200万円である。
それに対してビッグモーターは平均1109万円で、最高年収が5039万円と異常に高い金額である。一般的な整備士の平均年収が391万円だが、ビッグモーターの場合は平均年収で664万円、最高年収で2400万円だ。
これは求人票のインセンティブが多く、転職サイトの求人票に書いてあったことは「残業ほぼ無し」「家庭を優先できる」「ノルマはありません」と記載されていた。
20代が42%と若い人が活躍できると強調してて、入社2年目で年収2480万円、5年目で3370万円というグラフを見せて、とにかく稼げるとアピールしていたようです。
予想だけど、お金で釣られて入社して、業績上げて高い報酬をもらえた人は上に行けて、上がらなかった人は退職していると思います。
だけど、こんな状態でも会社は儲かっていたようです。
この会社もともとガバナンスがなくて内部通報体制がなさそうと伝えたけど、ガバナンスがない状態でインセンティブを高めると不正が出やすくなると思うよ!
企業が急速に成長した場合に普通は上場時に管理体制を固めるのけど、この会社は未上場企業、つまり売上は大企業でも管理体制は中小企業並であり、こういう人材を多く採用したことでいびつな社風が生まれたと思うよ!
ちなみに7年前に投稿されたビッグモーターの採用ビデオを見ると、当時の社長へのインタビューがあって仕事の信念は「誠実」、ビッグモーターが求める人材は「真面目な人」と言っていたよ!
経営陣特に副社長
会社がこれだけ問題を抱えた要因は経営陣だと思うな。
昔の事業計画書には狂ったように出店したり、他にも300店舗出せば売上1兆円を達成できると社長が語っていたぜ。
その頃から長時間労働やパワハラがあったようで、顧客を裏切るようなことを部下に強いることはなかった。会社がブラック企業の体質であり、社長については父親みたいな存在でこんなことは許さない人だと語っている人もいる。
実際記者会見を見た感想だと、社長はあれらの不正に関しては本当に知らなく、コンプライアやガバナンスに関する知識がなさそうで感情で喋ってた感じがしたぜ。
社長は不正を許さなかったようだが問題は副社長だ。
この副社長は早稲田大学を卒業し、2010年に資産管理会社のビッグアセットの取締役に就任、2012年ビッグモーターに入社して社長室次長になった。
2015年に経営学修士を取得してその後ビッグモーターの副社長に就任した。
2018年頃から社長は副社長に任せるようになったが、この頃くらいから会社がおかしくなったみたいだ。
現場に激しく数字を求めるようになって、部下にはLINEで激しい詰めや罵倒があったようです。
副社長が従業員に対して頻繁に降格処分を行って、本部の人間も逆らえなくて、機嫌損ねるとその日付で解任することがよくあったようです。
この副社長は記者会見に出ませんでした。考えられるいくつかの理由として、出した方がもっと問題になると思って出さなかったのか、それか父親が責任を取るつもりなのかなと思います。
まとめると父親が作ったガバナンスがなく結果だけを求める組織ができて、ここにパワハラ息子がやってきて今回の不祥事が誕生したと思います。
まとめ
今回は「ビッグモーターに関する様々な問題点」についての説明をしたよ!
次回も楽しみにしてくれよな。
また、この記事を最後まで見てくれたことに感謝する。
本当にありがとうございます。
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